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【ツゲ】剪定の基本を庭師が伝授







目次

ツゲの基礎知識

学名:Buxus microphylla
科名:ツゲ科
属名:ツゲ属
原産地:日本
和名:ツゲ
開花期:3~4月
花色:クリーム色
植えつけ時期:3~4、8~10月
耐寒気温:強い
剪定時期:3~10月は可能(6月、9月が適期です。)
花言葉:「堅固」「堅忍」「禁欲主義」「淡白」
ツゲは主に西日本の温かい地域nい分布している常緑低木です。
背丈が低く、枝葉が密になっているため、生垣として用いると人の通行を妨げたり、目隠しにもなります。

樹高としては1~3m程で、高い物であれば4m程にもなります。
ツゲをキレイな樹形に保つには剪定が必要です。伸び放題のまま放任してしまうと景観を損ねてしまいますので、キレイに整える剪定を行いましょう。

ツゲの特長

ツゲ(黄楊)は、日本や東アジアに広く分布する常緑の低木で、庭木や生垣として親しまれています。葉は小さく光沢があり、密に茂るため、庭園の装飾や生垣に最適です。成長が遅く、剪定に強いため、さまざまな形に整えやすいのが特徴です。また、硬くて丈夫な木材は、精密な細工が可能であり、工芸品や将棋駒などの材料として利用されています。ツゲは日陰や乾燥にも比較的強く、土壌を選ばずに育つため、庭園や盆栽に広く用いられています。その耐久性と扱いやすさから、日本の伝統的な庭園に欠かせない存在です。

ツゲの剪定に適した時期

ツゲの剪定は、3~10月は可能ですが、6月頃と9月頃に行うのがおすすめです。
6月はツゲの生長が落ち着く時期になりますので、樹形を整えることに適した時期といえます。また、枝を根元から切り落としても新芽が出てくるため、思い切って剪定を行っても安心です。
また、9月は休眠期に入る直前になりますので、枝葉が伸びず剪定後の樹形を維持したまま冬を越すことができますよ。

ツゲの剪定方法

ツゲの剪定に使用する道具として、
・剪定バサミ
・刈込みバサミ
・電動バリカン 等
を使用して、お好みの樹形に整えていきましょう。

◆上から下の順に剪定を行う(仕立てている庭木の場合)
樹木の上から下に向かって剪定を行うと、剪定時に出るゴミの片付けもしやすいです。
なお、全体を同じように剪定してしまうと、枝葉が伸びたときに上だけ伸びすぎて、バランスが悪い・風に煽られて折れてしまうといったことになりかねません。
上部は深く刈り込み、下部は浅めに重心を低くすることを意識した剪定がおすすめです。

◆間引き具合に気をつけて剪定を行う(生垣の場合)
生垣として植えている場合でも、庭木と同様に上下で強弱を付けて剪定を行いましょう。
また、ツゲを生垣として横並びに植える場合は、より枝が込み合いやすくなってしまいがちです。
風通しが悪いと、害虫の発生や枯れる原因になります。風通しをよくするために、内部も剪定をしましょう。
なお、間引きすぎてしまうと目隠しとしての効果が弱くなってしまいますので、厚みを持たせるように剪定を行うと良いですよ。
※剪定後、内部に切り落とした枝葉が残ったままにしていると、これも枯れる原因になります。しっかりと取り除いておきましょう。

ツゲの剪定の注意点

1、時期: ツゲの剪定は、成長期である春から初夏(3月~6月)に行うのが最適です。秋や冬の剪定は、寒さで傷んでしまう恐れがあるため避けるべきです。

2、刈り込み: ツゲは刈り込みに強いですが、あまりに強く切りすぎると、新芽の成長が阻害されることがあります。特に古い枝を深く切りすぎないよう注意が必要です。

3、形状: ツゲは形を整えやすいため、自然な丸みや整った形状を維持することが大切です。剪定の際は、少しずつ枝を切り、バランスを見ながら作業します。

4、風通し: 密に茂るため、風通しが悪くなることがあります。内部の枝を間引き、風通しをよくすることで病害虫の発生を防ぎます。

工具の消毒: 剪定に使用する工具は、病気の感染を防ぐために必ず消毒してから使います。

ツゲの育て方

ツゲは、寒さにも暑さにも強い丈夫な樹木です。

日当たり
日当たりのよい場所を好みます。

水やり
自然雨で育てることができます。

肥料
2月に寒肥として油粕か緩効性固形肥料を株もとに与えましょう。

植え付け
ツゲの植え付けは3月~4月、8月~10月頃が適期です。
日当たり、水はけのよい肥沃な場所を好みます。

ツゲの病害虫

ツゲは、害虫に注意が必要です。

ツゲノメイガ
5月初旬~9月頃に発生し、ツゲ科の葉を食害します。
スミチオン乳剤などの殺虫剤をていねいに散布し予防します。

ハマキムシ
ハマキムシは、葉を食害します。
葉が食い荒らされていることに気がついたら、早めに薬剤を散布をし対処しましょう。

ハダニ
4月~11月に発生し葉の樹液を吸い取り、葉の緑色が抜けた状態から褐色色になり、枯れ落ちます。
専用の殺ダニ剤を散布し対処します。

■害虫対策をさらにくわしく知りたい方は、下記の記事がおすすめです。

まとめ

ツゲは、日本の固有種で垣根や庭木や盆栽に使われます。伝統工芸品の材料として古くから重用され、将棋の駒や高級櫛の原材料として使われることもある、日本人にゆかりの深い樹木です。
ツゲは、衰弱している状態で剪定を行ってしまうと、枯れる原因となります。剪定を行う際は、ツゲの状態をよく見てから行うようにしましょう。ご自身での判断に不安を感じる場合には、プロの業者や庭師、剪定を行っている造園会社、造園業者にお願いするのも良いでしょう。

ツゲの剪定やお手入れで困った場合は、ぜひ『三谷造園』へご相談くださいね。

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