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庭木の移植方法は?

目次

庭木の移植に根回しは必要?根回しの効果や移植方法をご紹介

庭木の移植後に樹木が水分や養分を吸収するために必要な根回し作業。大切な庭木を枯らさずに移植をしたいけど「根回しって自分の庭木にも本当に必要なの?」「自分で根回しするときの注意点ってなんだろう?」と作業が進められずお困りの方もいるでしょう。

そこでこの記事では、初めて根回し作業をしようとしている人に向けて、以下をわかりやすく解説します。
・根回しの必要性とその効果
・根回しが必要な樹木の特徴
・根回しの作業方法や使用する道具

庭木の移植や根回し作業は重機を使う場合もあり、個人でおこなうためにはいくつも注意点があります。本記事では根回しの方法や必要な道具もプロの庭師がご紹介していますので、作業計画の判断材料にしてくださいね。

香川県で剪定、伐採、庭木の移植などのお庭のメンテナンスを提供してます。

庭木の移植に根回しは必要?その効果や作業方法をご紹介

庭木の移植に必要な根回しとは

根回しとは、移植予定の樹木の伸びた根を切断し、代わりに幹の近くに新しい細根を発生させる作業のことです。樹木にとって細根は、養分・水分を吸い上げる役割があるため、移植で細根を切断すると、吸収機能を損ない、幹が弱ってしまいます。

しかし、根回し後に新たな細根を発生させるには数ヶ月から半年間待たなければならないため、移植をする際は、時間的に余裕のある作業計画を立てる必要があります。

移植前に根回しが必要な庭木の特徴

根回しの必要性は樹木によって異なります。それぞれの樹木の特徴や、具体的な樹種を以下で紹介します。
性は樹木によって異なります。それぞれの樹木の特徴や、具体的な樹種を以下で紹介します。

根回しせずに移植すると樹木が枯れることも

根回しをおこなわないで庭木の移植をすると、多くの根を切断するため、樹木は細根を失い養分を吸収できなくなります。そのため、移植後に弱ったり枯れたりする場合があります。

移植後も樹木が変わりなく生育するためには、根回しをして細根を発生させてから移植しなければなりません。しかし根の構造や品種によっては、根回しをしなくても問題なく移植できる樹木もあります。
移植したい樹木の特徴を理解して、根回しが必要か十分に検討しましょう。

根回しが必要な庭木の特徴

根回しが必要な庭木の特徴は以下のとおりです。

・樹高が2m以上
・植え付けてから5年以上
・品種が常緑樹
また、根が荒く細根が少ない樹木も根回しが必要です。

樹木の高さが2mを超す樹木は、細根は幹から離れた場所に生えている場合が多いです。また、植え付けから5年以上経過した樹木や、掘ったときに太い根が多く現れる樹木も同様です。

幹から離れて細根がある樹木の場合は、移植する際に切り離されてしまうので、 根回しをして幹の近くに細根を発生させておく必要があります。

また、常緑樹も根回しが必要です。常緑樹とはツバキやツツジなど、常に葉がついている樹木のことです。葉から水分を蒸発させ続ける常緑樹は、移植後に水分を吸い上げる細根を失うと枯れてしまうのです。

これらの特徴がある庭木は、根回しが必須と言えるでしょう。

根回しが不要なのは落葉樹!ただし移植時期に注意

秋から冬にかけて葉を落とす落葉樹は、根回しが不要なことが多いです。落葉樹は掘り進めると細根しか出てこないような品種も多く、移植の際に切断しても、幹の近くに細根が残っているため根付きが早いのです。そのため移植後に水分を吸収する力が戻りやすく、庭木の負担も少なく済むでしょう。

しかし、移植の時期には注意が必要です。特に気温が高くなりやすい夏の移植は避けましょう。高温期は、大気や土中の乾燥により水分を多く失っているため、移植による根の損失によって水分の供給バランスが崩れてしまうと枯れてしまうからです。

また、春の新芽が出た後の移植も避けましょう。養分・水分が樹木の成長のために集中的に使われる時期のため、移植で細根を失ってしまうと、循環不全で弱ってしまいます。秋に落葉してから春の新芽が出るまでの時期が移植の適期でしょう。

庭木の移植前に覚えておきたい根回しの作業方法

根回しの作業方法は以下のとおりです。

①表土を剥いで観察する
②周りを掘って表皮を剥ぐ
③埋め戻して剪定する

順番に解説します。

①表土を剥いで観察する

根回しを始めるときはまず、掘るときに邪魔になる表土を剥ぎます。根の張り具合を確認し、根鉢の大きさを決めるマーキングをするためです。 根鉢とは、樹木を移植する際に根と一緒に付いている土のひと塊のことを言います。

一か所から何本も伸びている株立ちと呼ばれる樹木の場合、根鉢の直径は幹の4倍程度になることが多いです。 幹が細い樹木は根鉢が30cmに満たないことがありますが、その場合は30cmを目安とします。

幹が細い樹木は根回しが不要な可能性が高いですが、掘り進めて太い根が多く出てきた場合は、その先にある細根が失われて枯れる可能性があるため、根回しが必要です。

表土を剥いだら細根がどこに生えているか観察し、根鉢の大きさを調整。目安を決めたら、掘る場所にスプレーなどでマーキングします。

②周りを掘って表皮を剥ぐ

幹から見てスコップが外側を向くようにして、根を切りながら掘ります。地面を基準に半球体にするようなイメージです。スコップで切れない太い根は残し、根鉢全体の3分の2まで掘り進め、土と根を完全に切り離しません。

残した太い根の露出している部分の皮を1cmから2cm、ぐるりとナイフなどを使って剥ぎます。その部分に細根の発生を促すために、発根促進剤を塗布するとよいでしょう。促進剤を利用しなくても細根は発生しますが、塗らない場合と比べて埋め戻した後に差が出ます。

③埋め戻して枝葉を剪定する

根の皮を剥ぎ、発根促進剤を塗り終えたら埋め戻し作業に入ります。このとき樹木は細根を失い、水分を吸収する力が弱まっています。そのため枝葉を剪定して、水分の供給と消費のバランスを整えます。剪定して樹形が乱れることが心配な場合は、葉をむしるというのも有効な手段です。

庭木移植や根回し作業で必要な道具

根回しに必要な道具は以下のとおりです。
・剣先スコップ
・ミニバックホー
・はさみ
・ナイフ

また、移植の際には下記の道具や重機も必要です。
・のこぎり
・麻紐と麻布
・クレーン付きトラック

樹高2m以下の庭木でも、掘り進める深さは1m以上になります。移植や根回し作業は想像以上に大掛かりになるため、初めて取り組む方は事前準備が欠かせません。以下で詳しく解説していきます。

個人で根回しに必要な道具・重機

根を切りながら掘り進めるときに使う、剣先スコップ。先が尖っているため、硬い地面にも使えます。柄が木製のものは濡れると滑りやすくなるため、全て鉄製の剣先スコップがおすすめです。

面が四角形の角型スコップは、土がすくいやすいですが、根を切りながら行う根回しには適していません。

ミニバックホーは早く掘りたいときや、地面が整地されている場合に必要です。場所がある程度広いことが使用条件ですが、掘る作業を圧倒的に早くできます。 ただし、手で掘る場合よりも幹などを傷つけやすいため注意が必要です。

ハサミは細い根を切るときに使います。土と一緒に根を切るため、自分で刃を研げない人は、刃を痛めてもよいハサミを使いましょう。ナイフは根の皮を剥ぐ際に使用します。アウトドアや農業用のナイフで、刃渡り15cm前後のものが使いやすいでしょう。

庭木移植に必要な道具

剣先スコップや重機でも切断できない根は、ノコギリを使うと切れるでしょう。ハサミと同様、土と一緒に根を切るため刃を痛めてもよいノコギリを使いましょう。

麻布と麻紐は根鉢を包むときに使います。根鉢を包む作業を根巻きと呼びますが、これは移植のする庭木の根が養水分を取るために必要な作業です。麻布を使って根鉢についている土を崩さないようにしっかり包むことで、庭木の負担を減らすことができます。
埋め戻しは根巻きをしたままおこないます。そのため麻布と麻紐を使用することで、埋め戻し後に自然に土に還るのです。
人力で持ち上げられない樹木を移植する際は、クレーンが必要です。クレーン付きトラックなら持ち上げと移動の作業がおこなえるため、大型の樹木を遠方に移植する際には便利です。搬入路や旋回スペースなどの条件を考慮して検討してみましょう。

庭木の移植は想像以上に大掛かり!根回しなどはプロに相談しよう!!

庭木を移植する際、樹高2m以上や植付5年以上のものは根回しが必要です。しかし根回ししても移植するまでには数か月から半年以上時間がかかる上に、作業は想像以上に大掛かりです。移植や根回しで分からないことがあれば三谷造園にご相談ください。経験豊富な庭師が理想の移植をお手伝いいたします。

三谷造園へのご相談やお見積りは無料です。移植や抜根などの作業が難しい場合は、庭のプロ『三谷造園』までお気軽にご連絡ください。綺麗な庭で皆様の暮らしが豊かになれば幸いです。

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